こんにちは、歯科医師の山内です。 おだやかで過ごしやすい季節になりましたね。お変わりありませんか。
今回はお口の習癖、癖についた話です。
指しゃぶり(吸指癖)は2歳ごろをピークに減少し、5歳ではほとんど消失します。1歳半の子供で約30%、3歳児では約20%、5歳になると約10%と減少します。
「見守る」ということが大切な対応の一つであることがわかります。
4、5歳までにやめられれば多くは永久歯の歯並びや口の機能に問題が出る事は少ないと考えてよいでしょう。
6歳以降も口腔習癖が続くような場合は注意が必要です。
上下顎の前歯が前方に傾斜したり、上顎歯列の側方への成長が抑制されたりして、前歯の開咬、上顎前突などが生じることがあります。さらに、安静時には、通常では舌は上顎前歯のすぐ後ろに位置していますが、舌の位置が低い低位舌を引き起こすこともあります。
口唇の閉鎖が上手にできなくなり、口呼吸の定着や発音へ影響が現れることもあります。
対応は
基本的な姿勢は、「やめさせる」ではなく、「やめようという気持ちを育むこと」です。無理に辞めさせると心理的なトラウマになったりしかねません。
指しゃぶりをしなかったらしっかり褒めてあげましょう。
学童期にも継続的に見られ歯並びや噛み合わせに影響が出ている場合は訓練や矯正が必要になるケースもみられますので注意してみてください。